My Newspicks 2016/07/25 - 2016/08/28

1ヶ月分NewspicksNewspicksでコメントしたものから特に気になったもののまとめ)。

それぞれのニュースへのコメントは埋め込んであるリンク先へどうぞ。

PCデポ問題

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PCデポ問題は氷山の一角。契約に関して未成熟な日本社会を感じさせられた。特に、メディアの責任は大きいのではないか。優良企業として番組で紹介されたとも聞く。コメントでは、以前に母が体験した類似のケースも紹介した。

 

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そのメディアの役割を担ったのがライターのヨッピーだった。メディアは猛省すべき。

ちなみに、この件に関しては作り手の立場でも先日ブログを書いた。

 

takoratta.hatenablog.com

プログラミング教育

「次代の教養プログラミング」に関してはすべての記事にコメントした。その後も自分なりに調べたり考えたりしてみている。小学生へのプログラミング教育については、賛成なのだが不安も大きい。実際、教師に教えられるのか、プログラミング教育の授業が追加されるということは授業数が削減される教科があるが、その教科の授業数を削減して大丈夫なのかなどが心配だ。小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ):文部科学省 なども読むなどして、もう少し自分の考えを整理したい。

アダルト産業とIT

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どこまで表舞台に出てくるかわからないが、VRやAIなどにより大きなブレークスルーが起きるだろう。AIが人類の脅威になるという議論よりも先にITによる出生率低下を心配しなければいけない未来が来るのではないか。勢いで、アダルトVRで、世界のセックスが変わる! という本も読んでしまった。

リオオリンピック

オリンピックには興奮しまくったが、Newspicksではあまりコメントしなかった。1つ1つコメントしているときりないし、「感動した」以外にはコメントできそうになかったからだが、それでもいくつかは取り上げている。

 

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次の東京オリンピックの話題も出てきていたが、気候は特に気になる。真面目に何か考えないといけないだろう。それと、夏の甲子園。こっちは今のままだといつか死人が出ると思う。

 

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主張することの大事さ。日本はおとなしすぎないか。

 

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今回のオリンピックでは日本人選手のメンタルの強さを感じた。

 

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オリンピックは楽しかったが、運営コストを考えると、分散開催も視野にいれるべきでは。

 

他のPicksは私のNewspicksページヘどうぞ。

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誇りある仕事

PCデポのサポートサービスや抱合せ的な商法について批判が相次いでいる。

PCデポ 高額解除料問題 大炎上の経緯とその背景(ヨッピー) - 個人 - Yahoo!ニュース

このPCデポの件から思い出されたのが、以前、知人のスマートフォンの買い替えに付き合ったときの不快な体験だ。

予期はしていたものの、いろいろな余計なサービスを付加した形でしか契約ができず(実際にはできないわけではないが、その場合はディスカウントが効かずに高額の契約となる)、使いもしないものを付与せざるを得なかった。

この時は、かなり色をなして怒った。単にスマートフォンを買いたいだけなのに、なんで必要ないものを勝手に付けて、そして付けたほうが安価になるんだと。それはあなた(対応してくれている店員)の判断なのか、ショップの判断なのか、それともキャリアの判断なのかと。今考えると、そんなことをそこで色をなして怒っても仕方ないのだが、あまりにも頭にきたので、少し激昂してしまった。

いくら話しても埒が明かないので、いくつものサービスを付与したまま契約したのだが、わかったのは、それらは1ヶ月間(期間はサービスごとに違ったかもしれない)は無料で、その間に解約してくれれば料金はかからないこと。この点は解約料などが必要とされた今回のPCデポと異なる。

この時は無事に1ヶ月後にサービスを解約できたのだが、解約を忘れて契約を継続してしまうユーザーを期待しているのは明らかだ。なんといっても、店員が「1ヶ月後に解約して構いません」とはっきりと説明した。好意的に解釈すれば、1ヶ月のいわゆる試用期間中にそのサービスを気に入ったら、そのまま正式契約になるので使い続けて欲しいという狙いだとも思えるが、契約させられたいくつものサービスが本人に必要ないことがその内容から明らかだった。万人に向けて試用して欲しいというのを考えていたとは思いずらい。

長々と書いたが、このような不快な体験はすでに多くの人がしていることだろう。このようなことでしか利益をあげられない構造もどうにかして欲しいと思うが、もっと不幸だと感じるのは、そのサービスを企画し、設計し、開発し、運営している人たちだ。

抱き合わせ契約のために使われ、そしてほとんどの人に1ヶ月で使われもせずに解約されるサービスであっても、商品として企画され、設計され、開発されている。1ヶ月を超えて使い続ける人もいるので、運営に携わる人もいる。自分たちの作ったものが、単に契約内容を理解しないか、解約を忘れたことで使い続けさせるためのものだと知っているのだろうか。知ったとしたらショックだろうし、知っていながら仕事をしているとしたら、そこには誇りはまったくない。

ものづくり日本と言われるが、そこには作り手の誇りがある。自分の作ったもので解決したいもの、作り出したい新しい価値がある。

消費者を騙すような形で利用されることを主眼においたものに、誇りのかけらも無いし、もし、作り手の意図と反した提供のされ方をしているならば、それは作り手が自分の誇りにかけてでも、それをやめさせるべきであろう。

Alternative Olympics medal table 〜もしオリンピック参加国が同じ条件で戦ったら〜

リオオリンピック真っ最中で、ネット各社も趣向を凝らしたサービスを展開している。NHKスマホアプリを使ってネット配信で試合が見れるのは大変重宝している。Googleのサービスも素晴らしく、特にアプリを入れることなく興味ある情報が手に入る。Googleに勤務していた北京オリンピックの時に、担当だったGoogleニュースを中心にオリンピック対応をしたのだが、その時と比べて出来ることが大きく増えたのには感慨を覚える。

 Google Japan Blog: Google でオリンピックを楽しもう

そのGoogleが今回提供しているのが、Alternative Olympics medal tableだ。これは各国の順位を公式ランキング以外に、人口、GDP、オリンピックへの熱狂度(Olympic Love)、スポーツファン数、食を通じた健康(Healthy Eating)のそれぞれでランク付けしたものだ。

米国や中国が強いのは、単に人口が多いからでは? と感じたことはあるだろう。その場合は、このAlternative Olympics medal tableで人口でソートすると良い。バーレーンがトップとなることがわかる。

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人口でランク付けとは、すべての国が同じ人口だとしたらという仮定で重み付けしたものだ。同じく、GDPでソートすると経済規模の差異を平準化したランクが得られる。

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今度はフィジーがトップになる。

国を選択すると、国ごとの各指標での順位がわかる。

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オリンピックへの熱狂度(Olympic Love)、スポーツファン数、食を通じた健康(Healthy Eating)の3つはGoogle検索におけるトレンドだ。具体的な検索ワードは明らかにされていない*1が、どれだけその国でオリンピックが興味を持たれているか、スポーツへの興味がどれだけあるか、食の健康への興味がどれだけあるかを重みにしたランクが分かる。

選挙やスポーツイベントなどのたびにさまざまなデータ表現もされるようになってきており、データジャーナリズムの時代を感じることが増えているが、今回のGoogleの試みもとても面白い。

Googleによる背景説明はBuilding an Alternative Olympic Medal Table — Google News Lab — Mediumにある。英語だが、興味ある方はどうぞ。

*1:

https://raw.githubusercontent.com/googletrends/data/master/altmedaltable2016にデータセットが公開されていることになっているが、404になってしまう。

WindowsのコマンドプロンプトとWindows Subsystem for Linux

Qiitaの投稿記事を眺めていると、たまに、おやっと思うような投稿記事が注目を集めていることに気づく。WindowsのBATファイルやコマンドプロンプト関連の投稿記事もそんな1つだ。

Windows向けの開発をしている場合はもとより、Windowsを開発プラットフォームにしているならば、いくらWindowsGUI操作が中心とは言っても、コマンドでの操作が必要となることも多い。

UNIX/Linuxユーザーからすれば、Windowsのコマンドは力不足と思うだろう。実際そうではあるのだが、恐らく想像よりはかなりマシだ。パイプもリダイレクトもあるし、forコマンドなどは結構いろんなことができる。

昔、Windowsをメインプラットフォームにしていた頃は、客先などで標準機能しか使えないところに出向く可能性などもあったので、コマンドプロンプト操作を普段から多用していた*1。同僚などは、私がGUIをほとんど使わずにコマンドプロンプトだけで操作しているのを見て驚いたほどだ。

最近も熊本地震への支援のため、Windows上で簡単な処理を行うツールを用意する必要に迫られたことがあった。最初はバッチファイルでどうにかならないかを考えたのだが、ファイルの選択をドラッグアンドドロップで行わなければならないため、C#で開発することに最終的にはなったのだが、その際に久しぶりにコマンドプロンプトを触った。

さすがに久しぶり過ぎて、少し苦労してしまったのだが、その際参考にさせて貰ったのが私の古くからの友人である山近さんが書かれた「Windowsコマンドプロンプトポケットリファレンス」だ。そう言えば、昔はこういう記事がWindows関連の雑誌 *2 などでも人気記事だったなと思い出しながら参考にさせて貰った。

[改訂新版]Windowsコマンドプロンプトポケットリファレンス

[改訂新版]Windowsコマンドプロンプトポケットリファレンス

 

Microsoftコマンドライン系の充実には長年努力しているにも関わらず、なかなか報われない。古くはWindows 98から提供された*3WSHがある。WSHはWMI (Windows Management Instrumentation) と組み合わせることでかなりのことができた。

それでも、UNIXのシェルの充実にはかなわないと、SFU (Services for UNIX) という製品で提供したUNIXサブシステムでUNIXシェルそのものをサポートしたりもしたが、Windows ServerにSUA (Subsystem for UNIX-Based Application) として搭載されるようになった後、しばらくしたら無くなってしまった。

Windows上でのシェル環境としてはPowerShellがその後主役となった。これもまたかなり強力なツールであり、Windowsのシステム管理であれば、これで十分まかなえるのであるが、逆に機能が抱負過ぎ、また他プラットフォーム上でのシェルと互換が無いため、開発者に愛用されているとは言いがたい。あくまでも私見だが。

そんな中、今回、Windows 10 Anniversary UpdateでWindows Subsystem for Linux が提供されてた。

今年春にサンフランシスコで開催されたBuildでMicrosoft社員に聞いてみたのだが、SFUUNIXサブシステムはWindowsのシステム管理にUNIXシェルのツールなどを流用するための手段として考えられたのだが、それに無理があったらしい。つまり、UNIX/Linuxはシステム管理がテキスト(ファイル)ベースであるため、UNIXシェルとの相性が良い。一方、Windowsレジストリなどに収容されたデータを専用ツールでアクセスするというシステムとなっている。そのため、単にUNIXシェルを使えるようにしても意味はなく、その反省がPowerShellに繋がったと話していた。

Windows 10 Anniversary Updateで提供されるUbuntu環境とBashは目的が全く異なる。MacOSLinuxに流れてしまった(主に)Web開発者を取り戻すために、Linux環境そのものをWindows上に用意した。そのため、SFUUNIXサブシステムで実現されていたプログラムレベルのWindowsとの相互運用は実現されていない*4。まだベータ版ということで、日本語の扱いなど微妙のようだが、今後の発展は楽しみだ。

それにしても、Windows Subsystem for Linuxという名前、逆じゃないのかと思ったが、目的を考えると、なるほどと思えてくる。

*1:同じ理由でキーボードもJISキーボードとUSキーボードを両方使えるようにしていた

*2: 日本から撤退してしまったIDGが出していたWindows NT Worldなど

*3:今でも使える

*4:そう考えると、SFUUNIX環境でWin32やCOMのアプリと連携できたのは凄い

Oracleと私

昨夜はOracle Cloud Developer Meetupに参加し、Qiitaの宣伝をさせて頂いた。

oracleclouddevelopers.doorkeeper.jp

普段のイベントとはやや異なる参加者がいらっしゃるイベントで、いろいろと学ばせていただいた。

しかし、何よりも感慨深かったのが、Oracleのイベントに私が出ているということ。

新卒で入った最初の会社であるDEC (Digital Equipment Corporation) は、経営状況が悪化した末期、事業をさまざまな会社に切り売りした。その1つがDEC Rdbだった。事もあろうか最大のライバルであったOracleに売却したときにはかなりの衝撃が走った。もっとも、その後、プロセッサ事業もIntelに売却するなど、似たことが起きて、競合に事業売却することはごく当たり前であることに気付いた。

転職したMicrosoftでは、SQL Serverの競合として常にOracleがいた。サーバーで競合していたSun Microsystemsも今ではOracleだ。

Googleでは事業領域も違うので、良くも悪くもOracleと関わることは無いと思っていたら、Javaのライセンスをめぐって裁判までする状況になってしまって、こりゃ、よほど私と相性の悪い会社だと思っていた。

感慨深い。

登壇までの1時間はOracleのAPEXのハンズオンだった。暇だったので、自分も参加してみたが、BaaS + PaaSのような形で簡単にアプリが作れる。データベースの会社だけあって、データ中心のアプリ(なんだかんだ言って、そのようなアプリはかなり多い)をさまざまなビューで見せるようなものには向いているだろう。まだ触ったこと無いので勝手な推測だが、kintoneと似たものを感じた。

今回のような機会が無かったら、APEXを触ることも無かったろう。関係者に感謝したい。