情報整理

仕事でもプライベートでも一日に送受信するメールの量はかなり多い。そのためか、通常のメールシステムが提供する機能だけでは満足できないことがある。

仕分け

昨日も私のグループで雑談になったときに、Exchange Serverの仕分けウィザードの容量制限の話になった。なんでも、Exchange Serverは仕分けウィザードはそのルールにサイズの上限があるため、ダブルバイトではなくシングルバイトを使うとか(いつの時代の話だ?!)、できるだけ短いルール名にするとか、仕分け先のフォルダの名前も短くするとか、なんかみんな苦労しているらしい。不在時のアシスタント機能も同じ領域を共有しているとかで、仕分けウィザードのルールを最大限まで使っていると、不在時のアシスタントが設定できなくなるらしい(注: 未確認情報なので、本当かどうかわからない。)

実は、私は、現在メールの仕分けをしていない。以前は自動的にフォルダに分類されるように、かなり細かく整理していたのだが、メールがどのフォルダに移動されたかわからなくなってしまうことが多かったり、1通のメールに複数のルールが適用したいようなケースがあったので、止めてしまった。後者は、たとえば、Windows Vista関連のメールを仕分けるフォルダと上司からのメールを仕分けるフォルダがあった場合、上司からのWindows Vista関連のメールをどこに仕分ければ良いかわからなくなるとか、そういう例のことだ。

受信トレイをそのまま検索

以前は、このような場合にも、まめにメールをコピーして、両方のフォルダに入れていたり(これは仕分けウィザードで自動的にはできないハズ←できそう。私が使っていなかっただけだ)したが、今は配布リスト宛に送られる一部のメールを除いては、全部そのまま受信トレイに突っ込んだままだ。その代わり、メールを後から探すときには、もっぱら検索機能を使う。Exchange/Outlookの検索機能でも良いのだが、普通の検索はメールの量が多すぎるためか、遅すぎるし、高度な検索機能は複雑なことをやろうとしたときに、検索ルールの設定が面倒だ。前から思っているのだが、いっそのことSQLコマンドを書けるようにしてもらったほうがどんなに楽だろう(実はできるのか?!)。このように、Exchange/Outlookの検索では今ひとつ使い勝手が良くないため、今はMSNデスクトップサーチを使っている。MSNツールバーに搭載されている、この機能は検索条件など指定できず、単に指定された文字列を検索するだけのものだが、圧倒的にパフォーマンスが良いため、ほんんどのケースでMSNデスクトップサーチを使うようになってしまった。Googleデスクトップサーチも使ってみたが、こちらもパフォーマンスは悪くない(というか、すごく良い)。

フラグとラベルの活用

以前、仕分けしていた際には、アクションをとらなければいけないものを、それ用に作ったフォルダに移動させていたが、今はそれもしていない。ただ、こればかりは通常の検索では対応できないので、Exchangeでフラグをつけるようにしている。後からフラグの付いたものだけを表示させることができるので、一日の終わりにフラグのついたメールを確認し、その日のうちにアクションをとらなければいけないものを終わらせてから帰宅することができる。

フラグは数種類用意されており、色で区別できる。さらに、フラグにはその内容を任意の文字列でつけることができる。たとえば「お読み下さい」などをフラグの内容とすることができる。しかし、これはほとんど使っていない。使うのはせいぜいアラーム設定をするときくらいだ。これは、フラグの内容が一覧表示させる際のルールとして使用できないためだ。

プライベートで使っているGmailでは、ラベルを使っている。ラベル、すなわち、タグもしくはキーワードのことだ。Googleらしく割り切った機能でGmailは提供されており、フォルダで分類させるのではなく、ラベルにより分類するようにされている。ラベルをつけられたメールはあとからフィルタで一覧表示できる。単純だが、気に入っているのは、ラベルを複数つけられる点だ。たとえば、SNSというラベルとActionというラベルがあったとしよう。SNS関係のメール、たとえばGREEから来たメールで、すぐにアクションが必要なものがあった場合、SNSというラベルとActionというラベルを両方ともつけることができるのだ。もっとも、アクションが必要なメールは「スター」というタグが特別に用意されているので、こちらを使うのが普通かもしれない。

個人の情報整理法にもサーチ技術

いずれにしろ、インターネットの世界では、サーチエコノミーと呼ばれるほど、Googleをはじめとする検索エンジンがEコマースに多大な影響を与えているが、同じことが個人の情報整理法にも影響を与えつつあるのかもしれない。

私はリアルな世界でも整理がひどく苦手だ。私の机を見たことある人はご存知だと思うが、書類は積み上げたまま。名刺だって整理しないで、箱にぶち込んである。リアルな世界では、GoogleもMSNもYahoo!もいないので、どうにか整理せざるを得ないが、サイバーな世界においては、実は書類を積み上げておくだけで、小人さんがインデックスを作ってくれるようになったので、実は下手にフォルダに分類しないほうが逆に効率が良くなっているように思う。

社会人になったばかりのころ、私は、電子ファイリングや電子メールをOAシステムとして企業に営業していた(実際には営業サポート)が、そのころはリアルな世界でのフォルダやファイリング手法をそのまま電子の世界に再現することを考えていたように思う。やっと今日になって、サイバーな世界ならではの情報整理が確立されつつあるということか。

このようなことを自分のメール整理法を省みて、改めて感じさせられた。