キマズイ記者発表
プレイステーション3の本体価格が発表されたとき、会場は一瞬の静寂に包まれた。聴衆はみなこの情報をどのように受け止めたらいいか、とまどっているように見えた。
私はゲームをしない。なので、PS3の価格が高いのかどうかは、正直わからない。ただ、この発表会場の気まずさは想像できる。
メディアに勤める友人から聞いたのだが、某社の製品説明会で同じようなことがあったらしい。どう考えても売れない製品を、これまた何の工夫もなく売ろうとしていたことが説明からわかったとき、会場全体が澱んだ空気に包まれた。そのとき、ある１人の記者が「会場がどよ〜んとしていることからもわかるように、マーケットの反応もこんなものじゃないかと思うんですが、そこんところはどう思われますか？」と聞いたそうだ。「そこんとこどう思いますか」って聞く側もすごいと思うが、そう聞かれるような製品を出すほうもすごいと思う。
その製品、今ではほとんど店頭でも見かけることはない。次期バージョンの開発は進められているらしいが。
記者発表会とか説明会とか技術QAのヘルプにと呼ばれることがあるが、こういう場にだけはいたくない。
