ネットカフェにまた行ってみた

5/7に続いて、また都下某所にて、3時間ほど時間をつぶさなければならなくなった。再度、ネットカフェにに行ってみることにしたが、同じ店ではつまらない。今度は別の店を訪れた。

店の雰囲気

今度の店はビルの5F。前回、行った店よりも広い。ブースの数も多いようだ。席の種類によって値段が異なる。「インターネット コミックカフェ」という形態のためか、PCの使用の有無を入店時に聞かれる。PCは使わず、単にコミックや雑誌を読むためだけの席もあるようだ。前回と異なり、パック料金は無い。1時間500円強のビジネスリクライニングシートの個室を選んだ。

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個室にはテレビとPCがある。これは前回訪れた店と一緒だ。PCにはゲーム以外にはインストールされていない。入店時に「WordやExcelはお使いになりますか?」と聞かれたが、特に使う予定は無かったため、ゲームしかインストールされていないPCの個室をあてがわれたのだろう。どうせなら、WordやExcelも入っているPCを使ってみたほうが良かったかと少し後悔。

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PCはDELL。前回よりディスプレイは小さい(17インチ)。テレビのほうが大きいくらい。PCのスペックはPentium 4 2.8GHz、512MBメモリ。インターネットとメールくらいなら十分だろう。ゲームをしないので、わからないが、もしかしたら512MBではゲームは少し厳しいのかもしれない。

起動してみたが…

個室に入り、すぐにPCを起動してみる。すると、次のような画面が…。

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BIOS設定更新」と「アナライズ」は管理者パスワードを確認されるし、「復元」をクリックしても、再起動され、またこの画面に戻ってしまう。すぐにあきらめて、店員を呼ぶ。店員はPCの背面をなにやらごそごそやっていたが、すぐにあきらめて、ほかの個室に案内される。

これはおそらくシステムをロックダウンするためのユーティリティの画面だろうと思ったので、移動前(店員に声をかける前)に、画面下のURLを撮影しておく。

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このユーティリティ、調べてみたら、関西電機のイージーリカバリーという製品だとわかる。ただ、この会社のWebにはなぜかつながらなかった。もしかして、もう無いのか?

起動してみる

気を取り直して、移動した別の個室で、PCを立ち上げてみる。前回と同じく、自動ログオン。起動後にIEが立ち上がり、ロリポップにつながる。ただ、ページが無くなっているのか、「このページはありません」とのエラー。

スタートメニューは前回と異なる、かなり制限が加えられていた。

start1

start2

見てわかるように、コントロールパネルにはアクセスできないようになっており、「ファイル名を指定して実行」も無効にされている。ただし、コマンドプロンプトは使えるので、PCに詳しくない人向けの抑止効果しかないだろう。

前回の店では、セキュリティ更新プログラムの適用状況は次のようであった。

Windowsの自動更新が有効にされており、タスクバーの通知領域に更新がダウンロード可能とバルーンが出る。こちらはダウンロードもインストールも可能。4月以降の更新が適用されていなかったのか、7つも更新がリストされた。更新の後、システムの再起動を要求されるが、システムの再起動後にはシステムは店舗側によって設定された初期状態まで戻るので、結局更新は適用できない。

今回の店でもほとんど同じだ。自動更新が有効にされている。正確な数を数えるのを忘れてしまったが、以下のように大量のセキュリティ更新プログラムがダウンロードでき、適用できる。

autoupdate

更新プログラムを適用し、システムを再起動すると、店舗側により設定された初期状態にまで戻るのも前回と同じ。つまり、更新は結局適用できない。

ウィルス対策ソフトも前回と同様、インストールされていないようだ。「ようだ」と書いたのは、「プログラムの追加と削除」にシマンテックのLiveUpdateがあったので、もしかしたらシマンテックのウィルス対策ソフトが入っていたのかもしれない。

arp

ただ、%ProgramFiles%を見ても、LiveUpdate以外のソフトウェアは見つからず。レジストリエディタで確認しようとしたら、レジストリエディタは起動できないように設定されていた。

regedit

ここで引き下がるのは悔しい(^^;;; ので、REGコマンドで確認。

symantecreg

やはり、LiveUpdateしかインストールされていないようだ。過去にほかシマンテックのソフトウェアを利用していた痕跡か?

セキュリティは?

前回書いた以下の部分は今回にもそのままあてはまる。

すでに説明したように、システムは再起動すると初期設定に戻る。そのため、プライベートな情報は残らないようになっているようだが、ウィルス対策はされていないので、再起動するまでの間にウィルスやワームに感染した場合には、作業中の情報などが漏えいすることはあるのだろう。

Winnyのインストールと起動も可能。また、リムーバブルメディアの利用も制限されていない。これも前回と同じだ。前回書いたのと同じことがここでも言える。

ウィルス対策がされていないため、ウィルスに感染したファイルをリムーバブルメディアに保存してしまうこともあるだろう。ここではリムーバブルメディアを使わないことが良さそうだ。

前回と異なるのは、システムにロックダウンが施されている点。コントロールパネルや「ファイルを指定して起動」がスタートメニューからアクセスできなくなっているのと、レジストリエディタが起動できないのはすでに説明した通りだが、さらにCドライブにもアクセスできなくなっている。

InAccessibleCdrive

InAccessibleCdrive2

ただし、このCドライブへのアクセス制限。コマンドプロンプトからのアクセスには制限を加えない。

スタートメニューからのアクセス制限やレジストリエディタのアクセス制限、Cドライブへのアクセス制限など、一般PCユーザーのいたずらへの対策には有効かもしれないが、コマンドプロンプトが使えるので、ちょっと詳しいユーザーにはあまり意味がない。実際、コントロールパネルへの制限はCPLファイルを起動することで回避できるし、レジストリエディタへのアクセス制限もREGコマンドを使うことで事足りる。残念*1

なお、このシステムロックダウンだが、Winodwsの標準機能で行われているのではないようだ。イージーリカバリーの機能と思われる。

gpedit

コントロールパネルの起動が制限されているのであるが、コマンドプロンプトが実行できるので、そこからセキュリティセンターを起動してみる。ウィルス対策についてはセキュリティセンターで管理しないように設定されていた*2。確認するように設定してみると、やはりウィルス対策ソフトはインストールされていないと、セキュリティセンターも警告してくる。

wsc2

このように、やはり前回と同じように、セキュリティ更新プログラムは適用できないし、ウィルス対策ソフトもインストールされていないので、セキュリティ的には不安はぬぐい切れない。ただし、シマンテックのサイトでオンラインのウィルスチェックとセキュリティスキャンを行ってみたが、特に問題は見つからなかった。普通にWebブラウジングをするくらいならば、特に問題は起きないのかもしれない。Webブラウジングとインストールされているゲームを楽しむくらいが無難か。


なお、今回のネットカフェの画面や写真はFlickrにて公開している

*1:もっとも、コマンドプロンプトが使えなかったら、私でもあまりやれることはなかったかもしれない。

*2:バルーンで警告が出るのを避けるためだろう