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ネットを意識した名前付け

友人がThe BandのCDやDVDをアマゾンで検索するのに苦労するという話を以前していた。一般用語としてのBandかRobbie Robertsonらが所属し、Bob Dylanなどのバックも務めたことのある"The Band"がアマゾンの検索では区別されないからだ*1。ロックばかりで恐縮だが、同様の例として、Kissがある。この場合も一般用語のKissか、ロックバンドのKissかを検索エンジンに理解させるのは大変だ。

名前付けにもSEO

もし、自分が歌手やバンドをこれからデビューさせようという音楽プロデューサーであり、単純に商業的な成功だけを考えて良いならば*2、検索エンジンを意識した名前付けというのを行うだろう。いわゆる、SEO(検索エンジン最適化)だ。歌手やバンドの名前の候補を考える際に、検索エンジンでの検索結果というものを多少なりとも意識するだろう。同姓同名がいる名前は極力避け、一般名詞と混同されるものも避けるようにする。歌手やバンドをここでは取り上げたが、これはネットからの集客を期待する、ほかすべての固有名詞に当てはまる。書籍名、雑誌名、会社名など。

これと類似のことは、法人組織を作る際にネット以前から行われていた。だが、ネットの導入により、同一地域や同一業種などという制限がなくなり、グローバルなレベルでの一意性が求められるようになった。まず最初はドメイン名を確保することが重要であった。ドメイン名がインターネット上の識別子であったためだ。今でもドメイン名の重要さは変わらない。ただ、ドメイン名よりも重要になっているのは、検索エンジンからの到達性だ。ブラウザのアドレスバーに訪れたことのない会社や個人の名前をいきなり打ち込む人はまずいない。また、公式サイト以外の関連情報も得たい場合には、やはり検索という行為が重要となる。

検索エンジンでの検索のしやすさ(ファインダビリティ)以外にも、名前付けの際にネットとの親和性を求めることは多い。異字体がある漢字などを避けることもあるだろう。グーグルでは、検索結果に「もしかして」と表示し、英語で言うスペルコレクションをした文字列での検索を推奨してくれるが、この機能に頼らずしても、正しく検索語を入力できるほうが利便性は高まる。Windows Vistaで導入されたJIS 2004などで追加された文字などもしばらくの間は使うのを避けたほうが無難だろう。

名前のサイバースクワッティング?

逆説的に考えると、類似の名前をつけることにより、サイバースクワッティングを行うことも可能だ。有名タレントと類似の名前を持たせることにより、そのタレント目当てのネットユーザーを自サイトの誘導できる。物まねタレントやアダルト女優などでは、有名タレントを真似た名前をつけることが多いが、これはネットのトラフィックを集めることにも効果があるのかもしれない*3

以上のようなことを、ふと考えてみたが、広告代理店、編集者などに、ウェブサイト以外でのネットマーケティングのコンサルティングが広がることも本当にありうるのかもしれない*4

*1:ちなみに、グーグルの検索では、"The Band"で検索すれば、こちらの意図通り"The Band"の検索結果が優先される。インターネット上の検索とECサイト内での検索は違うとはいえ、アマゾンの検索はあまりにも頓珍漢な気がする。A9って今はマイクロソフトWindows Liveサーチのはずだったが、検索エンジンの問題なのか、それともアマゾン固有の問題か。

*2:芸術というのがそういうものでないことは十分理解している。

*3:半分、冗談。

*4:もしかして、もうあったりして。