Ship-it Award

マイクロソフトでは製品を出荷するたびに、Ship-it Awardという金属のステッカーを開発に関係した社員に配布する。これは開発に携わったものだけが得ることのできる勲章である。また、このステッカーを貼り付けるための盾も会社より支給される。

私はマイクロソフトに在籍した9年間で、10以上の製品のリリースに関わったが、そのうち7つの製品でこのShip-it Awardをもらうことができた。Services for UNIX (SFU) 1.0a、Windows NT Server 4.0, Terminal Server Edition、Windows 2000SFU 2.0、SFU 3.0、Windows Server 2003、Windows Small Business Server 2003のShip-it Awardのステッカーを下の写真で見つけることができるだろう。

SHIP IT Shield

Windows XPがないことを不思議に思うかもしれないが、Windows XPのリリース時には、私はシステム管理製品などを担当しており、直接Windows XPのリリースに関与しなかったので、Awardを辞退させてもらったのだ。また、Awardはリテール版のある製品に限られ、ダウンロードのみで提供される製品には準備されない。サービスパックなども対象から除外されている。なので、ここにある製品以外でも私が在籍中に関与した製品はあることを念のため付け加えておきたい。

Windows VistaのShip-it Award

先日、マイクロソフトより封筒が届いた。事務的な連絡などで、今でもたまにマイクロソフトから荷物が配送されてくることがあるので、その類のものかと思ったが、中に入っていたのは、なんとWindows VistaのShip-it Awardだった。

SHIP IT Award letter

SHIP IT Award letter

SHIP IT Award for Windows Vista

Windows Vistaは私の退職後にリリースされた。したがって、当然、私にはAwardの資格がないものとばかり思っていた。素直にとてもうれしい。

新しい盾

ちょうど、今持っているShip-it Awardの盾があと1枚貼ることができるものだったので、ここに貼れば、マイクロソフトを卒業したことを示す良い記念の盾になると考えていたところ、マイクロソフトからまた別の荷物が届いた。空けてみると、中には新しいShip-it Awardの盾が入っている。

SHIP IT Shield (New version)

かなりびっくり&うれしい。

だが、新たな悩みも。

果たして、Windows VistaのShip-it Awardをどちらの盾に貼るべきか。せっかくもらったのだから、新しい盾に貼るのが良いのかもしれないのだが、新しい盾は8枚Awardステッカーを貼れるようになっている。ここに1枚貼ると、残り7枚も貼りたくなるのが人情というものだ(本当?)。これはマイクロソフトに戻れという暗示か?(いいえ)。古い盾に貼ると、新しい盾には1枚もステッカーが貼られていない状態になってしまい、寂しい。非常に悩ましい。うれしい悲鳴とはこのことか。

いずれにしろ、Windows Vistaのリリース時にはすでにいなかったのにも関わらず、このような心遣いをしていただいたこと、とても感謝している。良い会社に在籍できたことをとても幸せに思う。

いよいよWindows Vistaは1/30発売だ。深夜発売する店もあると聞く。残念ながら、深夜発売のイベントには参加できそうにないが、イベントが成功裏に終わることをお祈りしよう。

最後に。
Windows Vistaの開発&発売に携わった方々、お疲れ様、そしておめでとう。