ネットカフェ難民

昨夜、日本テレビの報道番組ZEROでネットで暮らす若者が特集されていた。

コインロッカーをタンス代わりとし、1,000円程度で一夜の宿としてネットカフェを利用する若者。その日のニーズと手持ちの資金により利用するネットカフェを使い分けている−シャワーを利用するときにはシャワーのあるネットカフェというように。なんでも、蒲田近辺が都内ではもっとも価格が安いとか。いつも狭いスペースで寝ているため、曲がった背中を矯正するコルセットを保持している若者もいた。

彼らはニートではない。昼間は日給ベースで労働の対価を得ている。ただ、自転車操業状態になっているために、長期雇用の仕事に就く余裕もない。

昨秋、asahi.comに出ていた同種の記事を読んだときにも感想を書いたが、事態は想像を超えていた。

ワーキングプアとはこのようなことを言うのかと思うと同時に、懸命に生きている彼らがいったいどのように再チャレンジできるのだろうかと考えてしまった。

一方、IT業界で生きる身として(こういうと失礼な言い方だが)興味深かったのは、このような境遇の彼らにおいても、携帯電話が生命線となっていること。日給ベースの仕事を続けるためにも、携帯電話は必須アイテムだ。ネットカフェにおいてインターネットでのリーチはできるにもかかわらず、携帯電話は必要。彼らのネットエンゲル係数のいかに高いことか。

何かできることはないか考えたいのだが、現時点では何も思いつかないのが残念だ。