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言語の壁

IT技術

昨日に続いてMozilla24に参加して考えたことを紹介したい。インターネットが果たして言語の壁を越えられるかだ。

インターネットはボーダレスだと言われており、実際そのとおりなのだが*1、実際には英語による情報が圧倒的に多く、現状では英語のコンテンツにアクセスできるか、英語による情報発信ができるかで、情報格差が生まれているのも事実だ。慶應三田キャンパスでの最後の地球コンピュータのセッションでもこの問題について触れられていた。

Vinton Cerfは今後10年などのスパンでは、主要言語に変化がおきる可能性について言及していた。確かに、中国語を始めとするアジアの言語の普及が予想される。このような中でITがどのようにこの問題を解決できるが課題であろう。ピアトゥピアなどの普及により低レイヤで壁が取り払われたとしても、最上位のプレゼンテーション層のもっとも基本部分である言語の部分で結局壁ができることになるかもしれない。1つの解としてはグーグルの提供するCross Language Searchなどがあるが、やはり現状まだ機械翻訳の質に頼るところが大きく、完璧な解とは成り得ていない。

一方、ソフトウェアの開発自身の方法も変えていかねばならないだろう。MozillaのMitchel Bakerは英語をベースに開発して、それから他言語というやり方を改めなければいけないとセッションの中で話していたが、そもそもベース言語という考えを無くすほうが懸命だろう。ベース言語を設けてしまうと、どうしても他の言語対応が後手に周り勝ちであるし、その言語特有の実装をしてしまう可能性も捨てきれない。Windows Vistaマイクロソフトが行ったように、文字列リソースは完全に別ファイルに独立させ、実行形式ファイルには一切の文字列リソースを含めないようにするのは良い考えだと思う。いわゆるMUI(Multi-language UI)の考えだ。さらに、言語以外の文化依存部分もすべて独立させてプラグインできる形にすれば良い。このMUIの考えは決して新しいものではなく、UNIXなどのメッセージカタログの考えと同じだと思うが、実行形式ファイルにまったく文字列リソースを含めないまで徹底した対応をしたのはWindows Vistaが最初ではないだろうか*2

いずれにしろ、言語と文化の壁というのは、もっとも上位にある最後の壁だろう*3。英語が必ずしも得意とはいえない国民であるわれわれはこの問題の解決を常に考えておいたほうが良いと思う。

*1:一部の政治的な地域を除く

*2:違っていたらごめんなさい

*3:政治層が最上位という話もあるが