Make: Tokyo Meeting 03に行ってきた

Make: Tokyo Meetingは実は初めて。今までも誘われていたのだが、出張中だったりと、タイミングがあわず、今回やっと参加できた。

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土日ともほかに用事があったため、それぞれ2時間と3時間ずつくらいしか入れなかった。そのため、かなり駆け足で見ることになり、見逃してしまったものも多数あったようで残念。

ここでは、自分が見れたものの中でも、特に気になったものをいくつか紹介しよう。

まず、Open Reel Ensemble。

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4台のオープンリールテープデッキ(パイオニア製)を組み合わせたDJプレイなのだが、デッキはUSBにてPCと接続されていて、さらにはiPhoneからWiFiでコントロールできる。キーボードやマイクからの音をリアルタイムに録音し、その録音されたばかりの音源をターンテーブルかのようにオープンリールテープデッキから反復演奏させる。4台の同期などもiPhoneから行える。マシンが連動できるからくりは説明してもらってわかったのだが、どうやってiPhoneからコントロールしているのかとかは凄すぎて良くわからず。

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(参照: 蒸気幻楽の青―彼らのブログ)

下はパラメトリックスピーカー。狭い指向性を持ったスピーカー。市販品のような歪補正はしていないのだが、逆に歪んだ荒々しい音がサイケな感じを醸し出していた。(参照: このパラメトリックスピーカーのキット説明

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B級な感じ*1の機械仕掛けの電子楽器を実現していたのが、下の「からりおん」。旧世代のプリンタのインクヘッド移動モーターの音と紙送りモーターの音により、音階を表現したもの。詳しくは第9回電通大エレクトロニクスコンテスト-課題部門-からりおんのページを参照してもらいたいが、MIDIを入力として音を鳴らせるという。1台のプリンタで2和音まで可能で、6台まで繋げられるという。今回は2台だけだったので、4和音だが、それでも悲しげな音色で奏でられていた曲に郷愁を感じられた*2

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リアルの世界とネットの世界との融合という分野ではSpace Bikeが面白かった。

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これはGoogle Earthとエアロバイクを組み合わせたもの。エアロバイクを漕ぐことにより、Google Earthの中で世界中を旅してしまおうというもの。仕組みは、エアロバイクの車輪部分にセンサーを取り付け、それにより回転数を検出。それにより速度を制御。さらに、グラスにもセンサーをつけ、傾きを検知し、方向の制御。PCに送られたセンサーからの信号をC#のプログラムでGoogle EarthのCOMインターフェイスからGoogle Earthを動かす。

会場にあったものとちょっと違うのだが、下のビデオの解説が詳しい*3。[更新: 5/25 - ビデオは最新のものがあることを教えていただいたので、それに差し替えた]

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デモ機は手作り感あふれたものであったが、これはそのまま商用機器としても応用できるだろう。入力信号を結局はキーイベントに変換しているというので、論理的には何にでも適用可能という。実際、ストリートビューとかにも対応しているという。

(参照: 光の円錐 エアロバイク+Gainer+Google Earth VR 自転車を開発してたら社長が乱入してきたでござるの巻

もう1つ、リアルとネットの融合としては、2ちゃんねるの実況板で盛り上がっているチャンネルに自動合わせてくれるという「盛り上がりテレビ」が面白かった。

写真がちょっとぶれてしまっているのだが、右のPCで2ちゃんねるの実況板で一番盛り上がっているものをランキングし、それをZigbee経由で赤外線リモートコントローラへ送信。テレビはそのリモコンから制御される。

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ザッピングが自動的に行われ、それがしかも2ちゃんねるの実況板の盛り上がり具合によって決定されるというのも面白いのだが、それよりもテレビの下にある電光掲示板のようなものに興味を持った。

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これは単体で動作するもので、同じく2ちゃんねるの実況板に書かれた発言をそのまま流しているという。これをテレビ本体にオーバーレイすれば、まるでニコニコ動画ではないか。2ちゃんねる+地上波テレビで、リアルタイムのニコ動。ニコ動の魅力は「擬似」リアルタイムなので、果たして、この地上波の放送にコメントをかぶせるというのがどこまでうけるかわからないが、どんな評価を受けるか見てみたい気もする。

(参照: Semantic High! グルコースの中の人のブログ Make: Tokyo Meeting 03に参加します!

最後に、これはあまりにも有名だし、ほかの人も紹介するだろうから、簡単に済ませるが、Mitch AltmanBrainMachineをかけてみた。

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これは確かにマインドハックだ。脳みそがハックされているような気になる。実際にはLED*4をテンポや強弱をつけて光らせているだけらしいのだが、何故にあんなにいろいろな風景が浮かぶのだろう。キットを買いそうになったが、どうにか自制した。

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改めて写真を見ていたら、自制したことを後悔してきた。う〜む。

以上、もっとほかにも楽しめたものがあったのだが、いくつかその中から厳選して紹介させてもらった。しかし、これだけ出展者および参加者が皆楽しそうにハックしているのを見ると、自分も何か作りたくなる。良いことだ。

*1:褒め言葉

*2:かなり大げさに言っている

*3:会場の機材ではグラスにセンサーがつけられていて傾きを検知していた

*4:危うくLSDと書きそうになった