Twitterの非公式RT(引用付き返信)への違和感

今朝ほど、以下のブログを読んだ。Twitterの非公式RTに関するものだ。いい加減、非公式とか公式とか、どうでもいいやと思わないこともないこともないのだが、やっぱりいろいろと考えるところがあるので、コメントしてみよう。

非公式RT(文中にRTって入ってるアレ)が引用付きの返信として使われることがけっこうあって、しかもそれにまた非公式RTで返事されることもあって、非公式RTに非公式RTが重なった多重RT(多段RT)がやりとりされてて、傍目に見たらどれが元発言で何がリツイートしたいポイントなのかよくわからない

Twitterにおける「非公式RT(引用付き返信)を使った会話」に対する違和感について

ここに引用した以外にも、非公式RTに対していろいろと感じることを述べられている。

いや、まったく。完全同意。

私も公式RTが出る前に似たようなことを発言させてもらった。

2. オリジナルのつぶやきの改変
上に書いたようにオリジナルのつぶやきをそのままRTできない場合、それを投稿元の承諾を得ないまま改変することがある。また、現時点ではTwitter公式機能ではないこともあり、真正の証明もできない。そのため、自分の知らないところで、一部改変や省略されたつぶやきが伝播されていくことが起こりうる。

3. オリジナルのつぶやきへのリンクがない
RTは単なるテキストをコピーして新たなつぶやきとして投稿されているだけなので、オリジナルのつぶやきへのリンクがない。もし興味のあるつぶやきがRTされてきたとしても、オリジナル投稿者はわかるが、その人のいつの時点のつぶやきかは自分で探すしかない。

TwitterのRetweet(RT)について考えてみる

オリジナルのつぶやきの改変問題は、自分のコメントも追加したいが文字数140文字を有効に使いたいという要求を満たすために、やむを得なく行なっているのだと思うが、本人の許諾も得ずに、しかも元発言に対してのリンクも付加せずに行うのは好ましいこととは思えない。

ただ、オリジナルの発言に自分のコメントを加えたら140文字を超えてしまっている場合にはほかに手段がないこともあり、意味が大きく変わらない範囲で一部を省略させてもらうことがある。

これを解決するには、Twitterで@を先頭に入れて返信する以外にも簡単に元発言のリンクを付加出来るようにすれば良いのではないかと思う。

TwitterAPIの仕様では、次のようにUpdateにin_reply_to_status_idを含めるには@usernameが発言の中に含まれていることが条件となる。

in_reply_to_status_id. Optional. The ID of an existing status that the update is in reply to.

Note: This parameter will be ignored unless the author of the tweet this parameter references is mentioned within the status text. Therefore, you must include @username, where username is the author of the referenced tweet, within the update.

Twitter REST API Method: statuses update

@usernameを含めることにすると、それだけで文字数を使ってしまう。in_reply_to_status_idが140文字制限に含まれない形でUI上きちんと示されているならば、必ずしも発言の中に含められることを条件にしなくても良いのではないか。

実は、TwitterのRTの公式 vs. 非公式*1の問題は必要最小限のAPIのアップデートとUI上の工夫で解決出来るような気がする。

と、ここまで書いて気づいたのだが、Twitterが今のように発言の流れを直感的に理解出来るようなUIを用意していないのは、もしかしたら確信犯なのではないだろうか。Twitterが発言の流れ、すなわちフローやストリームを意識すると、MLにおけるスレッド表示のようであったり、もしくはGoogleのBuzzのようになるであろう。それはそれで便利ではあるが、従来の『コミュニケーション』のツールと類似したものとなる。

TwitterTwitterとして支持されているのは、あくまでも1つ1つの発言が独立したものであり、発言間の関わりについては必要最小限の技術要素だけを提供することに徹しているところにある。これは大量の通信をさばくためのインフラ側の要求から来たものであるかもしれない。だが、怪我の功名であったとしても、これ故にある種刹那的でもある独特のサービスが出来上がっている。

必要最小限の技術要素だけを提供し、あとは公開されているインターフェイスを利用して実現される関連サービスによりゆるやかに勝手に発展していく。これがTwitterなのかもしれない。

*1:こう書くと、非公式が絶対の悪で、公式以外は使うな的なニュアンスが含まれてしまうような気がするが、そういう対立軸でここでは書いていない