なんとMicrosoftがWebKitにパッチを提供
こんな時代になるとは、ちょっと前まで考えられなかった。
Microsoft offers patches to WebKit to aid touch compatibility | Ars Technica にそのニュースが解説されているが、Microsoftが提供したのは、Pointerイベントのパッチだ。
現在、タッチデバイス上のブラウザはTouchイベントを通してタッチインターフェイスを実現することができる。
参照:
これはAppleのTouchイベントと互換性を持ったものであり、W3CにおいてもTouchイベントとして議論されている。しかし、「この仕様はAppleを含めずに議論されたものであり、Cupertinoの会社*2はこのTouchイベントの仕様をカバーする特許化された技術についてロイヤリティフリーのライセンスを公開することを拒否している(the specification was written without Apple's involvement, and the Cupertino company refuses to commit to disclosure and royalty-free licensing of any patented technology that might cover the Touch Events spec.)」ため、議論は頓挫している状況だ。
PointerイベントはMicrosoftがW3Cに提案している仕様であり、(マルチ)タッチだけでなく、マウスやペンなどもサポートするものだ。
MicrosftによるWebKitへのパッチはレビューワーもまだ付いていない。それ以前に、WebKitのパッチ提供の流儀に沿っていないし、まずはWebKitコミュニティ(webkit-devというML)でコンセンサスを取ってから進めるべきだというようなメタ議論がまだ進められている状況だ。今後どのように進むかは予想付かない。
だが、あのMicrosoftが競合であるオープンソースプロジェクトのWebKitにパッチを提供したというのは、驚きだ。オープンな場での議論は大歓迎だ。
すでに、MicrosoftがApacheに貢献していることなどは知っていたが、ついにはブラウザの領域にまでそのような動きが出てきたとは… そういえば、日本でもOSCの会場提供などを日本マイクロソフトが行なっていたっけ。素晴らしい。
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