不義理をしよう

4月からの新年度で地方へ赴任になる同僚の送別会は例外だよね。

長年の勤められた先生の退官記念パーティーは来年っていうわけにはいかないよね。

卒業して社会人となったら、もう会えなくなるから、ちょっとタイミング悪いけど、最後に集まろう。

 

先週、自粛が求められる中、このような「例外」処理と称しての会食がまだ行われていたようだ。

Social Distancingという言葉が感染症の拡散対策で聞かれるようになったが、この言葉が意味するところが今ひとつピンとこないところがある。日本語では社会距離拡大とか社会距離確保と言われているが、余計わからない。

今回の感染症飛沫感染接触感染が主な感染経路と言われるが、避けるべきことは物理的な距離を一定以上に保つことだ。ならば、物理距離拡大とか物理距離確保、英語ならば、Physical Distancingとするべきじゃないか。

と、そんなことを考えていたのだが、もしかしたら、やはり本質はSocialにあるのではないかと思うようになった。SocialはTwitterFacebookなどの、Social NetworkやSocial MediaのSocialと考えると良い。つまり、社会的な繋がりだ。

Social Distancingとは、この社会的な繋がりにおいて、距離を置こうということなのではないか。

冒頭の例で言うならば、送別会、退官記念、卒業祝いなど、こういった社会的な人と人との繋がりを物理的には行わないようにしようという呼びかけなのだろう。

言うならば、人付き合いを悪くしよう、不義理をしようということだ。

もちろん、たまたま訪れた場所、たとえば、病院や飲食店などの店舗で感染することもあり、その際にも物理的な距離を置くことを求められるので、必ずしも人付き合いを悪くすることで

感染を防止することは不可能だ。ただ、スポーツジムもそうだが、このような場所はその場所を管理する側に適切な衛生管理が求められるものであり、飲食店において食中毒防止対策が求められるのと同じような対応が期待される。現在、それが必ずしも出来ているわけではないし、行政の対応も徹底できていないので、リスクはあることは確かだが。

この状況において、在宅勤務が出来ないのは、オンラインで勤務出来るような社内インフラを整えていなかったというのもあるだろうが、「大事な話なので会ってお話しさせて頂きたい」というような人と人との物理的な繋がりの方が礼を尽くしているという考えがあるだろう。クライアントから依頼されたら断れないという人もいるだろう。初めての営業先に行くときに、先方がオフィスで勤務しているならば、自社が在宅を推奨していても、オフィスに訪問することを選ぶこともあるだろう。

しかし、今求められているのは、そのような状況でもオンラインで行うことだ。皆がそれを実現できれば、仕事に関係した移動は減るだろう。

今求められているのは、PhysicalにUnsocialになることだ。

出来ればお会いしてお話ししたと言われても断る。

握手を求められても断る。

隣に座りたいと言われても断る。

結婚披露宴にも出ないし、法事も告別式もお通夜にも出ない。

人付き合い悪くなろう。

不義理になろう。