見えない階層

階層社会というと今では「勝ち組」、「負け組」の議論になるかもしれない。だが、今回、私が言いたいのは、生活レベルの話ではない。むしろ、昨日の話「他人の心の痛みがわからないやつは他人の上に立てない」の続きだ。

昨日はエンジニアに必要な「共感」について書いた。それと同じことかもしれないが、私には、エンジニアはどうも自分の得意なフィールドですべてを解決しようとする傾向が見える。

たとえば、パートナーの方やお客様とネットワークセキュリティの話をすることがあるが、認証1つをとってもそれをアプリケーションで行おうとするのが、ソフトウェアエンジニア、IPsecでIP層で行おうとするのがネットワークエンジニア*1だ。

どちらもそれぞれ長短がある。一概にどちらが優れているとは言えない。

今必要なのは、階層を越えて理解しようとする想像力、またはそのようなプロデュース能力を備えた人材だろう。

*1:さらにネットワークエンジニアの中でも802.1Xで行おうとするのはレイヤ2が得意なエンジニアだったりする