OCN IPv6の導入

NTTコミュニケーションズOCN IPv6を自宅に導入した。これはLT2TPを使ったトンネルでIPv6を利用可能にするもので、NATが介在してもIPv6を利用することができる。

10月下旬には開設していたのだが、転職のあわただしさにかまけて、実際の設定は今日まで行っていなかった。だが、設定はおどろくほど簡単だった。

サービスを申し込み後、2日ほどで回線は準備されるので、メールで連絡されるWebにアクセスし、最終的なサインアップを行う。その後、OCN IPv6接続プログラムをインストールし、先ほどのWebで確認した接続サーバーや認証情報を入力するだけで設定は完了だ。これで無事、踊るカメを見ることができる。

OCN IPv6の接続はWindows XPでは仮想アダプタの形式で実装されている。この仮想アダプタはWindowsのネットワーク接続フォルダでは通常の物理ネットワークアダプタと同じように認識される*1。OCN IPv6接続時にはWindowsのこの(仮想)アダプタが有効になるのだが、既定のままではWindowsはこのアダプタに対してもIPv4での自動設定を試みようとする。そのため、DHCPでのアドレス取得に失敗した後、APIPA*2の接続を行う。その際、ネットワークの接続が制限されているという警告とともに、タスクバーの通知領域に三角のエラーマークが表示されてしまうが、これはAPIPAによりアドレスが割り当てられたため、IPv4でインターネットに接続することができないということを示すだけなので気にすることはない。ただ、うっとおしいことは確かなので、FAQに書いてあるように、警告メッセージを無効にしておくと良いだろう。

OCN IPv6接続プログラムはホストモードとルータモードがある。IPv6で接続するのがOCN IPv6接続プログラムを起動したWindowsだけならば、ホストモードで、ほかにもIPv6接続可能な機器があるならばルータモードで実行すると良い。自分の場合は今の段階では1台だけなので、ホストモードとした。なお、マニュアルからはルータモードがあらかじめOCN IPv6接続プログラムにプリセットされているかのようにもとれるかもしれないが、ルータモードは自分で設定する必要がある。

また、自宅外からつなぐ場合には、OCN IPv6接続がなんらかの理由により切断されていることはできる限り避けたい。そのようなときのために、OCN IPv6接続プログラムには再接続機能が用意されている。これは既定の状態では有効になっていないが、外からつなぐ場合には有効にしておくと良いだろう。なお、以前のOCN IPv6接続プログラムでは一度再接続に失敗すると、再接続しなくなっていたようだ。最新のOCN IPv6接続プログラムではその問題は修正されている。詳しくはこちら

*1:つまり、通常のWindowsのL2TPやPPTPなどのようなNDISWANとして認識されない。

*2:Auto IPとも言う