ネットと文明 第9部 善意と実利 4 - 真実を探せ

日経新聞の連載の第4回目は多様化したネットメディアについて。

ネットメディアというと既存メディアとの対決というような構図で書かれることが多いが、この記事ではその時代はすでに過ぎたとばっさりと斬る。

 「既存メディア対ネット」という単純な新旧メディア競争の時代は終わった。ネット検索が生活に欠かせないものになり、企業のホームページやマスコミと同じ土俵で、個人のブログも情報源として並ぶようになったからだ。

記事では、ヤフー!ニュースが日本で最も読者の多い“文字ニュース媒体”である(月間四千万人)ことを明かし、グーグルが紙の新聞やラジオ放送など既存メディアに広告配信を開始したことを伝える。一方、昨年創刊されたオーマイニュースは苦しい状況にある。このように、情報の洪水の中でメディアの選別が始まっている。記事では、これを「メディアの地殻変動」と呼んでいる。

「既存メディア対ネット」という構図から新旧メディアが入り乱れる戦国時代状況にあることをいくつかの事例を元に紹介したのは非常にわかりやすいが、独自の考察が見られないのは残念。この特集記事として書くべきではないと思うので、別のところでかまわないので、メディアとしての日経新聞自身の考えを聞いてみたい。