iPhoneを米国内で携帯電話として使う場合の料金体系

iPhoneを米国内で携帯電話として使う場合の料金体系も非常に戦略的だ。

以下がAppleのサイトに載っている料金プラン。ちなみに、iPhoneアクティベーションのためには、2年の契約が必要となっている。

iPhoneATTPlan

  • Minutesはそのプランの中でかかられる分数
  • Unlimited Data (Email/Web)はすべてチェックされているが、これはすべてのプランでデータ通信に制限がないことを示す
  • Visual Voice Mailはボイスメール(留守電)において、受信/録音された順番にではなく、一覧を見ながら、選択してボイスメールを聞くことができる機能。日本の携帯では携帯端末側で同様のことができる*1が、録音できる時間に制限などある。iPhoneのVisual Voice MailはAT&T側のセンターとiPhoneとの連携で実現されている機能。

iPhoneの先駆的なVisual Voicemail(ビジュアル・ボイスメール)は業界初の機能で、これを使うとユーザは、到着したボイスメールのリストを見ながら、どのボイスメールを聞くかを決め、録音された順番ではなく、直接目的のメッセージを聞くことができます。電子メールと同じように、iPhoneのVisual Voicemailを使うと、ユーザは一番聞きたいメッセージにすぐにアクセスすることができます。
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  • SMS Text Messagesはショートメッセージのことで、すべてのプランで200が上限となっている。
  • Nights & Weekendsは9:00pmから6:00am(平日)および9:00pm(金)から6:00am(月)までの通話についての制限だ。5000というのは5000分が上限ということで、Unlimitedは無制限ということ。
  • Rolleover Minutesは料金内で使わなかった通話分を次の月へ繰り越すサービス。
  • Unlimited Mobile to Mobileは同じキャリアならば、かけ放題という意味。

この中で魅力的なのはUnlimited Data (Email/Web)だ。日本でもパケット定額制が定着しているが、iPhone/AT&Tの価格付けはかなり戦略的だ。上の表とは別に既存AT&Tのユーザー用の価格表があるが、そちらでは$20、$30、$40でUnlimited Data (Email/Web)とVisual Voice Mailが利用できることがわかる。3つの価格の違いはSMS Text Messagesが200、1500、Unlimitedかどうかによる。つまり、乱暴な比較かもしれないが、無制限のデータ通信が最低$20からオプションで提供されていると考えられる。

日本のキャリアのパケット定額制のプランを見てみると、次のようになる。

  • KDDI au: \5,700(ダブル定額上限−PCサイトビューアーを利用の場合)
  • NTT DoCoMo: \5,700(パケ・ホーダイフル)
  • SoftBank: \5,700(パケットし放題上限−PCサイトブラウザを利用の場合)〜\9,800(パケットし放題上限−PCサイトダイレクトを利用の場合)

単純には比較できないのかもしれないが、$20で無制限となるiPhone/AT&Tと比べると2倍以上の価格となっている。これを見ても、iPhone/AT&Tの価格付けがヘビーユーザーにとっては極めて魅力的なことがわかる。

ただし、日本のキャリアが3Gで実現しているのに対して、iPhone/AT&TはEDGEであることは気をつけなければいけない。

*1:auでは簡易留守メモと呼ぶ機能