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返信不要と開封確認

ある人へのメッセージに「返信不要です」と書きそうになり、危うく踏みとどまった。

返信不要は一種の言葉の暴力だ。「俺はこう思うからお前に言うが、お前の意見や反論は聞きたくない」というメッセージだ。実際にはそうでない場合も多いだろうが、そのように読まれる可能性があるので、注意が必要だ。そのつもりで送るなら良いが、そうでないなら書き方を改めたほうが良い。

考えるに、返信不要と書くのはいくつかの状況がある。

  • 上に述べたように、自分の意見だけをとりあえず表明したい場合
  • ある情報を知らせるだけが目的であり、それに対して返信をもらうのが申し訳ない場合
  • ある情報を知らせるだけが目的であり、特に対応(アクション)を求めていない場合
  • 複数人に同報通信で送るが、その送信元に返信してもらっても仕方ない場合
  • その他

1つ目は先ほど言った通り、喧嘩を売っていることなので、それを理解しているならば、返信不要と書くので良いだろう。

2つ目は言い方を変えたほうが良い。まどろっこしいかもしれないが、「わざわざ返信には及びません」とか「ご興味のある場合のみ返信いただければ結構です」など、状況に応じて考えれば良いと思う。個人的には、「ありがとうございました」などの単なるAckを返すだけの返信は本来不要だと思っているので、このようなことを言わなくても返信しないことが無礼でない社会が好きだ。

3つ目ははっきり「特に対応は必要ありません」と書けば良いし、4つ目で「返信不要」と書く人はほとんどいないと思うし、実際やられていると思うが、「この宛先に返信してもらっても…」と書けば良い。

ただ、どの場合でも、相手に届いたかどうか、相手が読んだかどうかは気になるだろう。

巷にはあまり評判の良くない「開封確認」という機能がいくつかのチャットにはある。LINEやFacebookメッセージなどだ。開封したことが相手に知られることにより、無言の返信圧力があるために嫌われているのだが、本来は相手にきちんとメッセージが届き、相手に読まれたということを知れることはそれなりに便利だ。

受け取り側にしてみても、相手からのメッセージをきちんと読んだということを知らせるのは意味がある。これで単に「わかりました」などのメッセージを送らなくても済む。メッセージの代わりにスタンプを送るのだって面倒な時はあるので、勝手にシステムが対応してくれるのは楽だ。先ほど書いたAckが自動的に行われる。

無言の返信圧力から解放されるためには、この開封確認を自動で送るのではなく、メッセージごとに受信者がクリックやタッチ一発で送れるようにしたらどうだろう。

チャットでのメッセージの開封確認は、返信圧力に加えて、多くのメッセージが送られてきた場合に、その最後を読んだことによって、前回読んだところから最後のメッセージまですべて読んだことに勝手に仮定されてしまうところにも問題がある。

特にグループチャットなどでそうなのだが、朝起きた時や仕事の合間にチャットを開いて、スクロールして戻って読むことがもはや不可能なほど大量のメッセージにあふれている時もある。そのような時に、最後のほうしか読んでいないのに全部読んだと仮定されてしまうとトラブルの素にもなりかねない。「メッセージ送ったよ、読んでないの?」 と聞かれて、「俺はお前らほど暇じゃない」と口に出し、何度トラブルになったことか*1

開封確認はこのままであっても良いが、それとは別に明確に自分が認知したことを知らせるために、各メッセージに対してAckを送るような機能があっても面白いのではないか。「+1」でも良いが、特にポジティブな意味合いは含めなくても良い。

単に返信不要と書きそうになったことを恥じたことから、ここまで飛躍した。元の話に戻ると、英語でも、No need to replyとか書かれることもたまにあるが、多くは情報だけの場合、FYI (For Your Information) を使う。Just Fyiとか書かれれば、そこに付加価値を与えられない限りは特に返信しない。ローコンテキストだが、逆にそれだからこそ手間暇かけないコミュニケーションが確立されているところもあるのかもしれない。

*1:かなり脚色してみた