My Newspicks 2016/07/11 - 2016/07/17
先週(2016/07/11 - 2016/07/17)のNewspicks。
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Google関連
Googleの検索結果から削除される権利=忘れられる権利が認められなかったという判決のニュース。きちんとした法的根拠(個人情報保護法違反など)で検索結果から削除を求めるのはわかるが、インターネット上には存在しているのに、Googleの検索結果からだけ削除しろというのはわからない。元のインターネット上の情報さえ消されれば、Googleの検索結果からも消える。その意味で、根拠の曖昧な「忘れられる権利」というのはそもそも無理があったのではないか。最近、EUとGoogleを始めとする米国ハイテク企業の争いがまた激しくなっているが、この「忘れられる権利」も欧州から始まっている。
その欧州とGoogleとの法的争い。欧州の人はGoogleやGoogleのサービスのことをどう思っているのだろう。欧州委員会が言うように、アンフェアと思うのだったら、使わなければ良いのではと思うのだが、もはや必要不可欠のものになってしまっているので、本当は使いたくないのに、いやいや使っているのだろうか。単に欧州 vs. 米国企業と見る前に、実際のユーザーがどのように思っているか知りたい。
特集「アマゾン化する世界」
先週はこの特集が秀逸だった。日本では今まであまり全貌が明らかにされてこなかったAmazonが様々な角度から分析される。Amazonはメディア嫌いというイメージもあったのだが、この特集ではAmazonがかなり協力しているように思える。
Amazonの最新工場の様子や楽天との違い、DMMがどのようにAmazonと対峙しているかなど、どの記事も興味深い。今週も楽しみ。
自動運転車関連
先週も自動運転車のニュースが多かったが、この記事では、GoogleとTesla、そして少しだけだがトヨタ、それぞれの自動運転車へのアプローチの違いが見て取れて、面白い。私はTeslaファンだが、人の命を預かるものなので、慎重に進めていかないと、下手すると、事業を継続できないのではないかと思わせるほど、Teslaには逆風が吹いている。
これなどがその例。マーケティングメッセージとして、Teslaは自動を強調しすぎた。現実はあくまでもアシスタンスなのだから、ハンドルから手を離したら、警告を出すなど、ドライバーの自己責任論にせず、もっとメーカー側での安全対策をするべきではあろう。
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My Newspicks 2016/07/04 - 2016/07/10
先週(2016/07/04 - 2016/07/10)のNewspicks。
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自動運転車関連
Google Xを卒業。事業化に一歩近づいたのか。優秀な法務部長を獲得ということで、気になるのが、次のニュース。
日欧で自動運転車のルール統一に向かって話し合い中というが、米国は独自路線とのこと。自動車メーカーはこれじゃ大変だろう。
この記事からメルセデス・ベンツにいる社会学者アレクサンダー・マンカウスキー氏を知る。
この記事は昨年のものだが、とても面白い。人間の仕事がAIに奪われつつあると考えられているが、むしろ人間として何をし続けなければならないかを考えるのは人間であるとのこと。
Googleの自動運転車のようなイメージが先行しているが、自動運転にはいくつかの用途がある。大型トラックはもともと高価なため、自動運転のために普通乗用車よりも高価な技術を採用できる。また、記事中に紹介されている「トラックの縦列走行により2台目以降は自動運転で走らせる技術を開発中」というPeloton Technologyは面白そうだ。
普通車の一般道というのと異なる自動運転車の用途の1つがこれ。バスには乗客がいるので、また違った課題があるが、まずは私有地からというのは現実的なアプローチに思える。
他に自動運転者のニュースとしては、Teslaの事故を受けての報道が多かった。
どちらも、自動運転車の定義について考えさせる内容。レベル0からレベル4(米国ではレベル5も定義)で定義される自動運転車とメーカーが用いる宣伝文句。人の命に関わるものだから、どこまででできて、どこまで保証されるのかはきちんと説明されるべき。
Snapchat関連
Snapchatに大人世代が入ってきているというニュースでいろいろと調べてみたら、すでにしばらく前から必ずしも若者だけが使うものでは無くなってきていたことがわかった。
この記事からはなかなかしたたかなSnapchatの戦略が伺える。場所に紐づくフィルター機能。また、それを使いこなすローカルビジネス。
そんなときに、このビッグニュースが。Snapchatで共有したものを再加工してInstagramへという流れがあったようだが、Snapchat内で再度保存していた写真を共有できるようになるとしたら、この流れも変わることだろう。
ところで、仕事でも多少関係するため、Snapchatを触り始めてみたが、めちゃくちゃUIがわかりにくい。UXも疑問なところがある。これ、どっかが本気出せば、リプレースされる可能性あるのではないだろうか。まだ、Snapchatを良く理解していないからわかっていないだけかもしれないが。Twitterを超えるほどのユーザーを抱えている理由がまだ良くわからない。
AI関連
政府がAIに関しての意見を募集中。良いと思うが、検討している方向性など示さないまま意見を求めても、あまり参考にならないのではないか。
2000年代前半にインターネット家電ブームがあり、ネットにつながった冷蔵庫やら電子レンジが家電量販店にも並んだときがあった。結局、ネットにつなぐためのコストに見合うほどのメリットはなく、ほどなくブームは終焉へ。今はネット接続機能搭載のためのコストも安くなり、AIは確かに便利なので、前回のようなことは無いだろう。ただし、疑問はオーブンが持っているだけの情報で本当に最適なアドバイスを出せるのか。いつも持ち歩いているスマホを抑えているGoogleなどのほうが強いのではないか。
いやいや、MicrosoftもGoogleには負けていませんという記事がこれ。個別要素では必ずしも1番ではないが、すべてを持っているのがMicrosoftだという論調だ。にわかには納得しがたいと思うかもしれないが、プラットフォームを抑えていないことによる自由はある。うまく進めれば、チャットボットプラットフォームを確立し、そこで主権を取れるかも。あくまでも可能性の話だが。
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My Newspicks 2016/06/27 - 2016/07/03
先週(2016/06/27 - 2016/07/03)のNewspicks。
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Facebookの多言語戦略
これを最初見て、どういうことだろうと思っていたが…
とのことだった。実際に使えるようになっていたので試してみた。翻訳の質はこれからの進歩に期待。
自動運転車関連
Teslaはずっと気になっているのだが、先週はこのニュースをきっかけにいろいろとニュースを追ってみた。
BMWのこのニュースでMobileyeが気になり…
Mobileyeを調べる中で、2月のこの記事にたどり着いた。クラウドソーシングを絡めた事業がわからなかったのだが、これで理解できた。
ここでもMobileyeが出てきた。
ソフトバンクの言う自動運転は少し他社と違っていて(スマートモビリティ)…
ソフトバンク(SBドライブ)が目指すものは、Baiduの最初に目指すものと近いかなと。それにしても、Baiduの動きは中国にいないとわかりにくい。
その他
長年の論争にピリオドが打たれるか。日本はまた事情が異なるが…
そんなに高くないんだから、Evernoteを便利だと思って、3台以上同期したいんだったら、有料プランにすれば?
Nexusにどのような問題があって、この新自社ブランドはどのようにそれを解決しようとしているんだろう。
これは凄い。速いは正義。
普通に考えると、意味ないと思うのだが、米国もそんなに馬鹿じゃない。彼らの真意は何だろう。
Botというインターフェイスが本当に最善なんだろうか… ちなみに、PHPだった。
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スライド2.0
PowerPoint禁止令が出ている会社があると聞く。また、PowerPointを使っても、既定のスライドテンプレートは使うなと教えるプレゼンの本もある。
スライドがこんなに一般になり、多くの人が使うなか、実はスライドに縛られているのではないかと感じることがある。
理由は2つ。
- デザインに凝るにしては、中途半端なデザインのスライドが簡単に出来てしまうことで、逆にデザインを悪化させている
- デザインに凝りたくなくても、変にデザイン性を重んじたツールになっているので、考えなくても良いことを考えなくてはならなくなっている
つまり、多くの人はデザインはそんなに凝らなくて良いのだ。
これが一世一代のコンペなら、スライドには命かけよう。
これが数百人の前のプレゼンなら、スライドも多少は気に掛けよう。
だが、社内の説明だったり、技術系勉強会だったりした場合、デザインは二の次で良い(何度も言うが、デザインが重要なイベントはたくさんあるので、それらを除く)。
デザインよりも中身。そんなときのための機能を、私が現在勤務するIncrementsのQiitaに組み込んだ(私がではなく、同じ会社のエンジニアが、だが)。
詳しくは会社のブログを見て欲しい。
この「スライドモード」で私が何が革新的と思ったかというと、1スライドに収まらなかった場合にも、気にせずに縦にスクロールしてもらえば良いじゃない? と割りきったところだ。
あなたも見たことがあるだろう。
「XXXX(その1)」、「XXXX(その2)」というタイトルが続く何枚かのスライドを。
もしかしたら、「XXXX(1/5)」、「XXXX(2/5)」… となっているかもしれない。それは作った人がよほど律儀なのだろう。
または、あなた自身が1枚のスライドに収めるため、フォントサイズを小さくした経験があるかもしれない。やっと収まったと思ったら、収めなければならなかった内容を書いていなかったことに気づき、それを書いたら、また1枚に収まらなくなり、再調整。またはその逆。そんな不毛な経験はきっとあるだろう。
デザインより中身。
いつしか、スライド作りはその本質を忘れ、スライドデザインという本質では無い作業が主タスクになってしまっていたのだ。
Qiitaスライドモード。Markdownで書いていくだけ。凝ったことはできない。だが、中身を主役に取り戻すための、重要な機能になるような気がする。
開発したmizchiは「雑」という言葉が口癖なのだが、今回のスライドモードは「雑な内容を雑に書いて雑に発表する」ためのものだ(ここで言う「雑」は本当の意味の「雑」じゃない。知りたい人はオフィスに遊びに来て、彼に会えばわかる)。
是非、試してみて欲しい。
以上、雑な内容を雑に書いて雑に投稿した ;)
Quiet Riot
久しぶりにサンフランシスコに滞在している。IT系のカンファレンスで良く使われるMoscone Center近くの宿だ。Googleに勤めていたころはGoogle I/Oで良く来ていた。
サンフランシスコのダウンタウンに宿泊すると、急にアメリカンなジャンクフードが食べたくなることがある。今夜もご多分にもれず、どうにも我慢できず、夜の11時過ぎなのに、2軒行った後だったのに、来てしまった、Moscone Centerの真裏にあるMel's Drive In。Moscone Centerから近いこともあり、ここで食事をしたことのある日本人も多いだろう。
今回の訪米の目的はMicrosoftの技術カンファレンスであるBuildへの参加だ。Windows 8から"Build"と呼んでいるらしいが、私の世代的にはPDC、Professional Developers Conferenceだ。Microsoft技術で飯を食っているときは、Microsoftが行うこのPDCでどんな新しい技術が披露されるかが楽しみだったし、Microsoft社員になってからも、どんなものをPDCで公開できるのだろうというのが励みだった。
Mel's Drive Inは古き良き時代のアメリカを残すレストランということもあり、25セントを入れると好きな曲がかけられるジュークボックスが装備されている。今夜も、少し酔ったこともあり、何かかけようかと曲を探し、"Cum On Feel the Noize"を選んだ。
この曲を演奏しているQuiet Riotは、若い人は聞いたことの無いバンドかもしれない。80年代に一世を風靡したと言われてはいるが、実際には80年代を生きていた人でも知らない人は多いだろう。今は亡き若き天才ギターリスト、ランディローズが在籍していたことで知っている人も多いかも知れないが、"Cum On Feel the Noize"くらいしかヒット曲は無い(しかも、この曲はランディローズ脱退後の曲だ)。ここMel's Drive Inでもこの曲しか入っていなかった。
Buildの初日のキーノート、すでに日本でも報道されているように、多くの発表があった。Windows 10のAnniversary UpdateでWindows Inkが拡張される話、Windows Helloがサードパーティにも公開される話、bashを始めとしたLinuxサブシステムが搭載される話、Cortanaを中心としたCognitive ServiceがAPIとして整備され、それを活用したMicrosoft Bot Frameworkが提供される話…
私がMicrosoft社員だったころ、Microsoftは圧倒的な技術力を利用して、それこそ最先端の技術を活かした製品を投入していた。PDCはその発表の場だった。今回のBuildは、その頃とはまた違う形でわくわくする技術を提供している。
何が違うのだろう。
考えたのだが、それは社風というか、物腰というか、カルチャーというか。今日、急に言われて出演したMicrosoftのChannel 9の現地実況放送でも話したが、私がいたころのMicrosoftは「肉食系」で、競合を見つけては自分たちの優位を訴え、自分たちの技術で世の中を制覇したいというのがありありと見えているような会社だった。これはこれで勢いがあり、社員としてはやりがいもあるのだが、社外の人から好かれる会社ではなかった。
今回、久しぶりにMicrosoftのConferenceに出て感じたのは、「肉食」の対比で言うならば「草食」の、IT社会を発展させるための良き市民としてのMicrosoftだった。
こう言うと、おとなしくなり、面白みも無くなった会社と思われると思われるかもしれないが、Google OBでもある私も気持よく安心して応援したくなるような良い会社になっている。2時間半にも渡る基調講演も心地よく楽しめた。
初日が終わった後に一緒に食事をした日本のMicrosoft社員は私が在籍していた当時のMicrosoftを知らない。何を話しても昔話になる。Windows Inkの話にしても、私が口を開くとWindows for Pen Computingから話したくなる。そんな昔の話でなくても、Tablet PCというのが2000年中頃にはあったんだけどとか言いそうになる。Cognitive Servicesということで発表されたDigital Assistantの話にしても、覚えていた人であっても無かったことにしたい"Bob"を思い出す。bashの搭載にしたって、私が担当していたSFU (Services for UNIX) のリベンジだ(この話は特に話させると長い)。
すべて焼き直しだとか、俺が生き証人だとか、そんなことを言いたいのではない。
純粋に嬉しい気持ちが強い。
俺たちのMicrosoftが帰ってきたと。
90年代から2000年前半にかけて、憎らしいくらいに強かったMicrosoftが紳士になって帰ってきた。
ともすれば閉塞感漂うこのIT業界において、紳士になったMicrosoftがどのように我々を驚かせてくれるかは素直に期待したい。
Quiet Riot、静かなる暴動。Microsoftがダウンサイジングやエンドユーザーコンピューティングというのを追い風に主役に踊り出た時代とは違うが、複雑に絡みあうIT業界において、大人になった紳士なMicrosoftがどのように静かに暴動ならぬ革命を起こしてくれるかはとても楽しみだ。
そういえば、Quiet Riotの"Cum On Feel the Noize"もSladeのカバーだ。良いコンセプトのものは何度繰り返しても良い。成功するまでしつこくやるのがMicrosoftのDNAと言われている。
あと7時間ちょっとでBuildの2日目。今度はどんな発表があるだろう。