My Newspicks 2016/07/04 - 2016/07/10

先週(2016/07/04 - 2016/07/10)のNewspicks

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自動運転車関連

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Google Xを卒業。事業化に一歩近づいたのか。優秀な法務部長を獲得ということで、気になるのが、次のニュース。

自動運転、日欧で基準 18年にも追い越し・合流で

日欧で自動運転車のルール統一に向かって話し合い中というが、米国は独自路線とのこと。自動車メーカーはこれじゃ大変だろう。

 

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この記事からメルセデス・ベンツにいる社会学アレクサンダー・マンカウスキー氏を知る。

 

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この記事は昨年のものだが、とても面白い。人間の仕事がAIに奪われつつあると考えられているが、むしろ人間として何をし続けなければならないかを考えるのは人間であるとのこと。

 

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Googleの自動運転車のようなイメージが先行しているが、自動運転にはいくつかの用途がある。大型トラックはもともと高価なため、自動運転のために普通乗用車よりも高価な技術を採用できる。また、記事中に紹介されている「トラックの縦列走行により2台目以降は自動運転で走らせる技術を開発中」というPeloton Technologyは面白そうだ。

 

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普通車の一般道というのと異なる自動運転車の用途の1つがこれ。バスには乗客がいるので、また違った課題があるが、まずは私有地からというのは現実的なアプローチに思える。

 

他に自動運転者のニュースとしては、Teslaの事故を受けての報道が多かった。

自動運転機能、国内で事故2件 昨年12月以降、過信原因か

死亡事故のテスラは自動運転車ではなかった

どちらも、自動運転車の定義について考えさせる内容。レベル0からレベル4(米国ではレベル5も定義)で定義される自動運転車とメーカーが用いる宣伝文句。人の命に関わるものだから、どこまででできて、どこまで保証されるのかはきちんと説明されるべき。

Snapchat関連

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Snapchatに大人世代が入ってきているというニュースでいろいろと調べてみたら、すでにしばらく前から必ずしも若者だけが使うものでは無くなってきていたことがわかった。

 

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この記事からはなかなかしたたかなSnapchatの戦略が伺える。場所に紐づくフィルター機能。また、それを使いこなすローカルビジネス。

 

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そんなときに、このビッグニュースが。Snapchatで共有したものを再加工してInstagramへという流れがあったようだが、Snapchat内で再度保存していた写真を共有できるようになるとしたら、この流れも変わることだろう。

 

ところで、仕事でも多少関係するため、Snapchatを触り始めてみたが、めちゃくちゃUIがわかりにくい。UXも疑問なところがある。これ、どっかが本気出せば、リプレースされる可能性あるのではないだろうか。まだ、Snapchatを良く理解していないからわかっていないだけかもしれないが。Twitterを超えるほどのユーザーを抱えている理由がまだ良くわからない。

AI関連

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政府がAIに関しての意見を募集中。良いと思うが、検討している方向性など示さないまま意見を求めても、あまり参考にならないのではないか。

 

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2000年代前半にインターネット家電ブームがあり、ネットにつながった冷蔵庫やら電子レンジが家電量販店にも並んだときがあった。結局、ネットにつなぐためのコストに見合うほどのメリットはなく、ほどなくブームは終焉へ。今はネット接続機能搭載のためのコストも安くなり、AIは確かに便利なので、前回のようなことは無いだろう。ただし、疑問はオーブンが持っているだけの情報で本当に最適なアドバイスを出せるのか。いつも持ち歩いているスマホを抑えているGoogleなどのほうが強いのではないか。

 

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いやいや、MicrosoftGoogleには負けていませんという記事がこれ。個別要素では必ずしも1番ではないが、すべてを持っているのがMicrosoftだという論調だ。にわかには納得しがたいと思うかもしれないが、プラットフォームを抑えていないことによる自由はある。うまく進めれば、チャットボットプラットフォームを確立し、そこで主権を取れるかも。あくまでも可能性の話だが。

 

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My Newspicks 2016/06/27 - 2016/07/03

先週(2016/06/27 - 2016/07/03)のNewspicks

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Facebookの多言語戦略

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これを最初見て、どういうことだろうと思っていたが… 

 

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とのことだった。実際に使えるようになっていたので試してみた。翻訳の質はこれからの進歩に期待。

自動運転車関連

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Teslaはずっと気になっているのだが、先週はこのニュースをきっかけにいろいろとニュースを追ってみた。

 

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 BMWのこのニュースでMobileyeが気になり…

 

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Mobileyeを調べる中で、2月のこの記事にたどり着いた。クラウドソーシングを絡めた事業がわからなかったのだが、これで理解できた。

 

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 ここでもMobileyeが出てきた。

 

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ソフトバンクの言う自動運転は少し他社と違っていて(スマートモビリティ)…

 

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ソフトバンク(SBドライブ)が目指すものは、Baiduの最初に目指すものと近いかなと。それにしても、Baiduの動きは中国にいないとわかりにくい。

その他

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長年の論争にピリオドが打たれるか。日本はまた事情が異なるが…

 

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そんなに高くないんだから、Evernoteを便利だと思って、3台以上同期したいんだったら、有料プランにすれば?

 

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Nexusにどのような問題があって、この新自社ブランドはどのようにそれを解決しようとしているんだろう。

 

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これは凄い。速いは正義。

 

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普通に考えると、意味ないと思うのだが、米国もそんなに馬鹿じゃない。彼らの真意は何だろう。

 

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 Botというインターフェイスが本当に最善なんだろうか… ちなみに、PHPだった。

 


 

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オライリー・ジャパン20周年記念

パーティ嫌いの私だが、今夜のパーティはとても良かった。技術系出版社として有名なオライリー・ジャパンの20周年記念パーティ。

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いろんな人に会えた。元同僚や先輩、久しぶりの知人。私と同じように会社を辞めて新たな挑戦をした人や逆にもうすぐ退職するという人。お互い名前は知っていても、実は初対面という人などなど。

思えばオライリーとの付き合いは本当に20年ほど前からだ。

まだ社員が数人だったころだろう。どこかで私の名前を聞いたのか、確かメールでコンタクトがあった。オライリーと言えば、UNIX関係の書籍で有名だったが、Windows関係の書籍も出始めており、その1冊の監修をして欲しいというものだった。 

TCP/IPによるPCネットワーク管理 (A nutshell handbook)

TCP/IPによるPCネットワーク管理 (A nutshell handbook)

 

私はと言えば、ちょうどWindows関係の雑誌に寄稿したり、バカ売れしたWindows本を書いたりした時期だった。このオライリーの本への貢献は大したことはない。少し追記をさせていただいたほどか。

次に担当した書籍はWindows NT/2000のセキュリティの本だ。

実は、この本を担当したことは今まで誰にも明かしていなかった。もう時効だろうし、今夜はめでたいから言ってしまうが、この本は監訳を担当した。監訳者「吉井孝彦」というのは私のことだ。 

WindowsNT/2000 Server インターネットセキュリティ

WindowsNT/2000 Server インターネットセキュリティ

 

大した理由は無かったように思うが、本名を使いたくなく、このペンネームを用いた。編集者から吉井和哉に似ていると言われたのをそのまま鵜呑みにして付けた名前だ。下の孝彦がどこから来たのか忘れた。

この本は当時セキュリティ的に脆弱と言われていたWindowsサーバーもきちんとした設定を施し、いろいろなツールを用いれば十分セキュアなシステムになるというのを実証したものだった。

使われているツールのいくつかは(当時はまだ良くあったのだが)日本語が扱えないものがあった。そこで、修正パッチを作成し、作者にコンタクトし対応してもらったりした。まだ、GitHubも無いし、オープンソースがそんなに一般的で無かったころだ。そのツールも単にPDS(Public Domain Software)と呼ばれていたように思う。

ちなみに、この本の監訳の仕事はめちゃ速かった。原書がとても素晴らしいものだったこともあるし、訳者の方(結局一度もお会いしなかった)の仕事も素晴らしかった。自分が書いたものではないが、今でも自分が関わった思い入れのある本と言ったら、この本をあげるだろう。

その頃からセキュリティ関係の仕事も開始し、コミュニティ*1とも付き合うようになった。それもあって、IPsecの本にも協力した。どんな協力だったか忘れてしまったが、名前はどっかに入っているんじゃないかと思う。

マスタリングIPsec 第2版

マスタリングIPsec 第2版

 

この頃、他にも何か手伝ったような気がするのだが、ちょっと思い出せない。基本、Windowsの関係だったので、ずっと亜流だった。

私が直接お手伝いしたわけではないのだが、「Windows NTファイルシステム詳説」は、私がかなり煽って、翻訳版を出してもらった。恐らくまったく売れなかっただろう。「売れる売れないじゃないですよね。オライリーがどれだけWindowsにコミットしているかが今問われているんですよ!」とか言って説得したように記憶している。いや、本当に反省しています… 

Windows NT ファイルシステム詳説―A Developer’s Guide

Windows NT ファイルシステム詳説―A Developer’s Guide

 

書籍以外に、1998年にオライリーが開催した最初のPerl Conferenceのスピーカー選定でもお手伝いした。ここも主にWindows版のPerlに関して担当できる人で何名か紹介したと思う。そういえば、WindowsPerlの商用版で有名だったActivePerlを出していたActiveStateの連中もここに来ていたはずだ。カメレオンかなんかのマスコットがあったような、いや、それはTCP/IPスタックを出していたCameleonそのものか。

そういえば、版を重ねるごとに分厚さを増す本がオライリーには多かったのだが、国際化の技術書として有名な"CJKV Information Processing"もその1つだ。この本の著者のKen Lundeと親しくなったこともあり、この本の最新版も是非翻訳をと、前に「Windows NTファイルシステム詳説」で反省したことなど忘れて頼んだのだが、さすがに出版不況になっていたこともあり実現しなかった*2。いやー、本当に良かった。 

CJKV Information Processing

CJKV Information Processing

 

仕事でブラウザを担当するようになったときに依頼してもらえたのが、「続・ハイパフォーマンスWebサイト」だ。当時GoogleにいたSteve Soundersが書いたWebのパフォーマンス・チューニングテクニックを書いたこの本に日本語版付録を書かせてもらった。当時まだあまり馴染みのなかったWebSocketを解説したり、HTML5系の技術を使うことによるパフォーマンス改善テクニックを書いた。また、編集部からの提案で、Steve Soundersにインタビューした内容も含めた。彼と直接やりとりしたが、とても楽しかった。それもこのような機会を与えて貰えたからだと、とても感謝している。 

続・ハイパフォーマンスWebサイト ―ウェブ高速化のベストプラクティス

続・ハイパフォーマンスWebサイト ―ウェブ高速化のベストプラクティス

 

その後、しばらくは書籍のお手伝いをすることもなくなり、イベントなどでブースを出しているときに顔を出す程度になっていた。それに合わせるように、前は数ヶ月には1回は飲んでいた社員の人たちともあまり会わなくなってしまった。

そんなとき、 久しぶりに依頼があったのが、Googleのシカゴエンジニアリングオフィスを立ち上げた2名のエンジニアが書いた"Team Geek"の日本語版まえがきだった。

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

 

個人が集まった集団としてのチームで行うことになる開発を解説したこの本に対しては、同じ会社に勤めていたこともあって、正直付け加えることはほとんど無かった。そこで、書かれていることのエッセンスを紹介できるように、私の経験したプロジェクトの例を出した。我ながら良いまえがきだと思う。

今日のパーティでは、この本の編集者と翻訳者の角さんとお会いすることができた。編集の方とは実際に会うのは10年ぶりくらいか。依頼も原稿の渡しもすべてオンラインで行ったので、この書籍のまえがきの件では結局一度も会っていない。

彼女に久しぶりにお会いして言われたのが、もちろん私の転職のこと。

「おめでとうございます。Qiitaですよね」

「ええ、ありがとうございます」

そして、同じく技術者向けコンテンツを提供している者同士で盛り上がった後に、技術者コミュニティを支えることについての話に移った。オンラインでのコミュニケーションが難しいという話で、このTeam Geekで紹介されているHRTが出た。

HRTとは、謙虚(Humility)、尊敬(Respect)、信頼(Trust)のことだ。チーム開発において、このHRTを意識することで、結局は人と人との繋がりに依存することの多いチーム開発のさまざまな問題点が解決する。

実は、このHRTは私が転職したIncrementsがチーム文化として大切にしていることの1つだ。QiitaやKobitoを作る開発チームの文化 - Qiita Blog はそのことを紹介した社長の海野さんのブログ記事だ。

このブログ記事を編集者の彼女も読んでいた。

"Team Geek"の日本語版まえがきを依頼された私が、このように"Team Geek"の精神を尊重してくれている会社に転職したというのを知ったとき、その驚きと感激はひとしおだったらしい。

私も転職を検討し始めたときに、このブログ記事を見つけてびっくりした。

もしかしたら、今回の転職は"Team Geek"が結びつけたものなのかもしれない。

パーティ会場には翻訳者の角さんもいらしていた。前から名前は存じ上げていたが、お会いしたのは初めて。さっそく、"Team Geek"の次についての話で盛り上がった。

パーティの終了時間が来ても、出席者はなかなか帰らなかった。私も自分の関係したオライリーの書籍の写真たちを見ながら、自分の技術者としての人生はオライリーの歩みと重なっているなと少し感傷に浸っていた。

ちょうど同じタイミングにまた次のマイルストーンへ足を踏み出す。

最後の挨拶で私の友人でもあるオライリーの渡里さんが言った。「オライリーはエンジニアのコンパニオンでありたい」。

20周年おめでとうございます。今度こそ久しぶりに飲みましょう。

*1:怪しい人が多かった

*2:今ある日本語版は1つまえの版だ

そろそろITで何かをしている企業のことをIT企業と呼ぶのはやめたほうが良いのではないだろうか

タイトルの通りだ。

テレビなどでIT企業と紹介されているので、調べてみたら、単にネットを使って小売業を営んでいる企業だったり、不動産サービスを提供している企業だったということが良くある。

まともな経済誌だったりすると、さすがにそういう企業をネット企業とかIT企業とかのような、ふわっとした紹介の仕方をすることは少ないように思うが、ゴシッピーなワイドショーや週刊誌などでは、そのように紹介されることもままある。嘲笑や悪意を込めた形になっていることも多い。

だが、本来はそのような企業は小売業者だったり、不動産業者であり、たまたまその手段としてITやネットを使っているにすぎない。

例えば、じゃらん楽天トラベル、一休をIT企業と認識している人がどれくらいいるかわからないが、彼らは旅行代理店だ。従来型と異なるので、旅行代理店と言うことに抵抗がある人もいるかもしれないが、旅行に関わる情報を提供し、予約を代理で行っていることに変わりない。

この旅行予約サービスであるが、次の資料にあるように、オンラインでの販売比率はすでに33%になっており、遅かれ早かれ5割を越えることだろう。既存の従来型旅行代理店もオンラインでの取次サービスを行っており、中には5割を越えるところも出てくることが予想される。 

www.travelvoice.jp

 

すでにITをまったく使わないという企業は無いと思われるが、IT/オンライン専業でない他の多くの会社が取引のほとんどがITで行うことになったとき、日本ではあっちもこっちもIT企業ということになってしまう。

IT企業という言葉に包んで、違う業種のように思ってしまうのは競争の本質を見失う恐れもある。思考停止に陥らないためにも、ITを使っているか、ネット経由かなどはあくまでも付加情報とし、その企業が何を行っているかを常に理解することが必要だ。

証券会社や銀行のように、オンライン専業の企業であってもIT企業とは呼ばない業界もある。このほうが健全だろう。従来型の証券会社や銀行はオンライン専業に対しての対策をとる。

就活生の業界別人気ランキングなどを見ると、IT業界と言われる企業のほとんどは製造業であったり、SIerだったりするので、ここで言うIT企業とは別だが、Webサービス業などに分類されたりする企業の中などには本来は別業種に分類されたほうが良いのではないかと思われるものも多い。情報サービスとざっくりとまとめられている企業でも、その実態はしっかりと把握し、いわゆるIT企業ではないと考えたほうがその企業をきちんと理解することに繋がるだろう。

そして、そのように実態を理解することが、従来型の企業のITやネットの利用をより促進することにも繋がるのではないかと考える。

関連ブログ記事:

takoratta.hatenablog.com

 

Twitterの★が♥に

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Twitterの★が♥に変わった。「お気に入り」という機能が「いいね」に変更されたわけだ。

すでに巷ではいろいろと騒がれているので、何か書くには出遅れ感があるが、少し思うところを書いておきたい。

私は以前、以下のようなブログ記事を書いていた。

takoratta.hatenablog.com

これは「お気に入り」という曖昧な名前と機能について考察した記事だった。当時は、ツイートを(ブックマーク的に)記録するという用途のために「お気に入り」捉えており、永続的か一時的かという記録期間で使い分けがまだ定まっていないと書いていた。

それからしばらくして、今回、公式にこの機能は「いいね」であると決められ、名称もアイコンも変更されたわけだ。私の考察とは異なり、単なる感情を表す機能と再定義された。正直、「お気に入り」という名前はブラウザのそれを想起させ、ブックマークとして利用していた人も多かったのではないかと思う。

提供側の意図はわかるが、この変更は結構悩ましい。

一度、曖昧な形で提供し、利用者にその意味合いや使い方を委ねていたものを、今になって用途を明確にしても、それは支持されるだろうか。関連サービスなどもあったろう。

支持されるも何も変更されたので、感情を表現する機能として使われていくようになるのだろうが、一度提供した機能を再定義することの難しさと是非を考えさせられる。