Winnyを試す

恥ずかしながら、初めてWinnyを使った。

Winnyによる情報漏えい事件が相次ぎ、官房長官から異例の「使わないように」という宣言が出された後も利用者は減少せず、むしろ増えているらしい。ゴールデンウィークになり、さらにユーザーが増えるのではという報道もあったように記憶しているが、まさにそのゴールデンウィークにデビューしたWinnyユーザーとなった。

Antinnyなどをはじめとした情報漏えいの危険性に加え、Winnyにはバッファオーバーフロー(ヒープオーバーフロー)の問題も発覚しているので、個人用のPCとは言え、通常使っているPCにインストールしたら、どのような問題が起きるかわからない。そこで念のため、まったくさらのPCを一台用意し、さらに家庭内のほかのPCはシャットダウンし、この状態でWinnyをインストールした。

Winnyのインストールは拍子抜けするくらい簡単だ。Winnyのパッケージを入手し、任意のフォルダに展開するだけだ。今ではWinnyのパッケージも入手しにくくなっているのかと思ったが、そんなことは全然無かった。検索エンジンで「Winny」だけを検索文字列とすると、さすがに昨今のWinnyの情報漏えい事件やその対策を記したサイトが検索結果として表示されるが、「Winny 使い方」を検索すると、インストールから使い方まで懇切丁寧に書かれたサイトを容易に探し出すことができる。

P2PソフトであるWinnyの環境設定は一筋縄にはいかない。単に、実行ファイルを起動しただけでは動作せず、実行ファイルのヘルプからリダイレクトされるサイトは、金子氏のサイトなのか、Winnyについてのことは一切載っていない(「そろそろノートだけでもいいから返してもらえないと仕事に支障がでるのですがどんなもんなんでしょうか・・・・」とだけ書かれているから、金子氏のサイトなんだろう)。

そこで、上の検索エンジンから導かれたサイトの出番だ。ここではステップバイステップでインストールから起動、ポート開放、通信設定、初期ノードの追加などが解説されている。ポート開放と通信設定では、Winnyが使うポートをパーソナルファイアウォールやブロードバンドルータで例外設定するところまで解説されており、それこそ本当に至れり尽くせりだ。

私の場合、とりあえず動作させれば良いだけなので、ポート開放は「ポート0設定」にした。これだと、いろいろと制限があるのだが、今回の実験にはとりあえず支障が無い。このポート0設定だと、ブロードバンドルータの設定は必要が無いので、本当に手軽に利用することができる。

初期ノード設定は、検索エンジンでたどり着いたサイトに載っているノードを追加するだけだ。ノード一覧がファイルになっていたので、それをダウンロードして所定のフォルダに保存するだけ。これまた本当にお手軽だ。

以上で設定は完了。

ファイルの検索は検索文字列を検索バーに打ち込むだけ。しばらくすると、該当するファイルがリストされてくる。今回は実際にダウンロードすることは必要なかったので、そこまではやらず。ある実験を行って終了。今回行った実験については、しばらくしたら会社のブログに書く予定だ。

私はソフトウェアエンジニアなので設定できて当たり前だし、今回は一番簡単な方法を試したに過ぎない。しかし、適切なマニュアルさえあれば、プロでなくても(ITリテラシのあまり高くない人でも)自力で設定することは可能だろう。やはりその意味でもソフトウェアの出来は秀逸だ。

ところで、少し前に、アスキーさんから「Winnyの技術」というWinnyの技術面を金子氏自身が解説した本をいただいていたのだが、まだ途中までしか読んでいない。せっかくいただいた本なので、なるべく早く読んで、きちんとフィードバックを返すようにしよう。